機動戦士ガンダム 新ギレンの野望(PSP):やってます

少し前までジオンの系譜はリメイク多発で、なんだか、余り代わり映えしなくなってきていた気がしていたのですが、今回はちょっと面白いかも?と思ってプレー開始。とりあえず、1シナリオクリアして、2シナリオプレー中ですが、まあまあ、と言ったところですかね。悪くはないです。
ゲームの内容に関して。名称がジオンの系譜から、ギレンの野望の新、という風に名前が変わっただけあって、基本、初代ギレンの野望風味に戻っている要素が多いです。一番大きいのは全エリア制だったのが、エリアが別なのは生産拠点のみで、地上、宇宙がそれぞれ1枚のマップに戻ったことですかね。後は、ユニット毎に生産数の制限が戻ったこと。
それ以外の変更点としては、モビルスーツの単位が3機1ユニットの量産機タイプの機体も全て1機編成になり、スタックの最大数は3ユニットではなく6機に。最高司令官以外のキャラクターを主人公としたモードができて、その場合は、自分の操作可能なユニットが限定されること等が挙げられるでしょうか。ああ、アクシズの脅威シリーズから見れば、Zガンダム系のユニットとかがごっそり削除されていて、一年戦争関連だと生産技術のレベルも最大で20と、ジオンの系譜に近いバランスになっている感じです。


個別の感想です。まず、地上、宇宙で1マップ化されたのは…どうでしょう、心情的には正直微妙かも。エリア制の問題点も沢山ありましたから何ともですが…。一番気になるのは、戦線の維持という感じの状況が成立しないところですかねぇ。全体マップが移動力と比較してやや狭いため、全体マップ上で戦力をお互いに展開して戦線というか前線というかを構築して押し合うような状況が殆ど発生しない印象を受けました。加えて特別エリアの内外での時間の進み方に差があるので、どうしても戦いの主要な舞台が特別エリア内になってしまいます。
ただ、まあ、この辺は意図的なんだなぁ、とは思うのですが。特別エリアへの侵入も容易に(阻止は困難に)なっていますし、一方で侵入されても、中心部を占有している限りは、生産中の機体も随時ロールアウトしてきますし。以前は、攻め込まれたら現存勢力だけで戦え、敵はどんどん増援送り込んでくるから、全滅したくなければ死ぬ気で攻めてきた敵を全滅させるんだ、的な防衛側が不利とゆー理不尽さがありましたので、改善点と言えるかも。
で、まあ、特別エリア以外の時間の進みが1戦略ターンに1回行動のおかげでゲームのテンポは全体的に早くなっています。以前ですと、お互い戦う気のない状態で、交戦中のまま放置されている北方エリアを1つずつ処理していく必要があったとか、怠かったですからねぇ。
あと、どーでも良い部分でもありますが…地上の地図に関してはメルカトル図法ベースとか…。シベリアとか北国の方がありえんほど広くなってるんですけど…。地図で表現する以上限界が有るのは分かりますが…その辺はエリア制の方が良かったかも…と。
ユニットの生産数の制限は…ゲームシステムのバランス取りの一つの手法としては、有りだとは思いますが、戦略シミュレーションとしてはダメだと思ってます。まあ、この辺は初代SS版信者と話してても全くの平行線でしたが。1機しか作れない理由があるんだ、とか言われても、なら、なんで破壊されたら再生産できるんだよ…とか。まあ、あくまで個人的な思いですが、高い機体を作っても、使いこなすエースパイロットが居ないと、かかるコストほどの効果が得られない、という従来のシステムで十分だったと思うんですけどねぇ。縛りプレーの幅とかも広がりますし。まあ、もう少し言うと、パイロットのシステムが、原作有りのパイロットしか居なくて、しかも殆どの場合それらのパイロットが死ぬことはなくて…。顔無しパイロットの育成とか、モブの中でも成長するとかそーゆーのがあると、もうちっと違った雰囲気になるのかもですが…そうすると、ガンダム以外の何かになるのでダメなんでしょうかねぇ…?まあ、この辺が、本シリーズを、本格的なシミュレーションではなく、所詮はガンダムキャラゲーの範疇に止めてしまっている理由なのかも知れない、と思ってみたり、それ以前にCPUが馬鹿すぎるのが問題だろうとか思ってもみたり。
最高司令官以外のキャラ別シナリオについて。一年戦争のシャア編とアムロ編やってますが…ちょっと期待していたモノではなかったですね…。個人的には、銀河英雄伝説4(というかWin版のEXですが)的な、システムを期待していたのですが。そうでなくても、せめてガンパレードマーチくらいのシステムを…と。実際には単に、自軍の中でユニットやパイロット買い漁って独立部隊編成して戦うだけの代物でした…。
具体的に言うと、組織の中に有って、自分の思惑通りに全てが動かせるわけじゃない中で、功績を挙げたり、発言力を貯めたり、提案をしたり、場合によっては謀殺したりで、自軍を勝利に導くというのを期待したのですが…ぜんっぜんそんなことは有りませんでした。やっていることは単なるプチ最高司令官。自分の階級より下の者しか買えないという制限があるものの、一度買い取ったらずっと自分のモノ、自分は誰からも指示は受け付けない!どこの誰を買うかは思うがまま、例え攻略戦の最中だろうが買ってみせる!そのくせ、未配属のパイロットは買えないし、パイロット欲しい時でもユニットくくりつけで買わされるしと、システム的にもいい加減だし…。
とまあ、散々こき下ろしてみましたが、それでもまあ、面白いのは面白いです。それなりにバランス取れていますし、テンポが早くなったのは良かったと思えますし。