善人シボウデス:クリア?

完全ルート制覇は終わっていませんがクリアしました。トロフィーも埋まりました。初プラチナですよ。
残っているのはバッドエンドのゲームオーバーがいくつか。ABゲームにて、この状況でその選択は選べんだろう、という、選択肢集となっています。これを制覇するのは外道かバカに成り下がれと、言われていて気が重いです。
うーん、しかしこの程度でプラチナ獲得とは…とんでもなく大変なゲームと比較すると申し訳なささえ覚えます。


感想について。まずは、なるべくネタバレ無しの方向で。
総評すると、人は選ぶ。面白くないわけではない。特に、ちょっと自分が賢いと思っていて、謎解きとかそういうのに自信がある人間には謎解きパートはお勧め。でも、シナリオは微妙。ある種カタルシスを感じることができるかも知れませんが…単純にブルーになれるかも。
まず、前提として、登場人物とかに関して、メーカーが姉妹作と呼んでいる、極限脱出 9時間9人9の扉と関連する内容があるので、可能なら事前にやっておいた方が良いかも知れません。一応、作中に補足説明は有りますが、やっていないと終盤、取り残された感が半端無いんじゃないかと。とは、言ってもハードも異なる前作を今からやろうというのはそれなりにハードルも高いかなぁ、と。3DSならDS動かせるからまだ良いかも知れませんけど。
ストーリーに関しては、それなりに血なまぐさい感じですね。人も良く死にますし、全体的にシリアス調です。終盤の展開は前述の通り、姉妹作(というかむしろ前作だと思いますが)を知らないと微妙かも知れません。…いえ、正直に言うと、オチ自体はそういうのと関係無しに人を選ぶかも知れません。ただ、こういう、デスゲーム的な殺伐とした雰囲気は個人的には嫌いではないですね。
謎解きに関しては、難易度はそれほど高くないです。アーカイブ用のサブのパスワードの入手方法もコツさえ分かれば、ヒント無しで全部手に入りました。こういうパズルを楽しめるのなら、それ目当てでプレーしてみるのは有りだと思います。…ただ、1度解き方を知ってしまうと終わりなので、ミニゲームが20個くらいは有るとは言え繰り返しプレーする余地が無いという意味では、費用対効果という意味でやや割高かも知れません。攻略サイトなどで解き方を調べるのも激しく勿体ないのでお勧めしません。
操作性に関して。PSVita版のみプレーしてですが、あまり良いとは言えません。タッチの反応が全体的に悪いです。お前が慣れていないだけ、不器用なだけ…と言われると返す言葉も無いのですが、私がそういう面で不満を感じたのは事実です。指の中心でタッチするような形だからか、画面中の小さな対象物をポイントできなくて、周囲をポイント→関係ないテキストを読まされる→鬱陶しいので連打→再度ポイントしたものとして認識される→関係ないテキストを読まされる→苛立ってさらに連打→ズーム状態から離れた状態に戻ってしまう→ズームするところからやり直し→胃がストレスでマッハ、みたいなことが何度も…。あとは、PSVita自身の問題かも知れませんが、ポイントしようとしている指と反対の手の指が液晶画面の上にちょっとせり出していて、ポイントが反応しなかったりということも。前に書きましたとおり、メモの使い勝手もあまり良くないですので…。
それから、シナリオをジャンプするシステムについて。本作のテーマであり、前作で鬱陶しかった推理パートを繰り返す手間を省いてくれていますが…反面、終盤に至り、シナリオを飛び回り始めると、そこがどういうシナリオなのかを思い出せなくて苦労します。手元にある物品とか、人の状態とか。バングルの色、点数、過去のABゲームの流れ、誰がどの部屋に入ったか、解錠状況などのフラグが確認できる仕組みが有った方が良かったです。


で、以下ネタバレ含む。

茜、サンタどこで捨ててきたん?
いや、多分、カイルが飛び込んだのがサンタなんじゃないかと思うんですが…。じゃあ、サンタの意識はどこに行ったのさー。

エンディングに関しては…ん〜…最後の金アーカイブを見て…そーゆーことかと思っていましたが、また、to be continuedですか。全体的に消化不良ですね。それでいて、シグマ悲惨やな。いや、舞台からして悲惨で、本作では結局誰も救われないのですから、仕方ないのですが…。とはいえ、身体乗っ取られている間に、へまされて片目と両腕失われてるとか、それ以降引きこもって研究に明け暮れることになるとか。
シグマがゼロ、というのは、可能性の一つとして考えなくは無かった部分なのですが…まさか、作中のキャラクター紹介画像とかからして罠だったとは…。医務室の洗面台の鏡が曇っていたのに違和感を感じなかったわけじゃないんですが…。それでも、まさか、似ても似つかない姿になっているとは思ってませんでした…。でも、硝子の反射とかも有るんだろうし、普通はどっかで気付くと思うんだけどなぁ。
ラジカル6関連に関して。強力な感染力を持つウィルスに2人も感染している段階で、全員の感染を疑わないのが不思議でした。1匹見たら10匹は居ると思え、とばかりに、全員をADAMで診断をするのは基本だと思うんですがー。その上で、IBレプリケーターでの複製に成功したんなら、絶対に予備含めて複製を複数用意しておくと思うんですけど、バカなの?死ぬの?シナリオの都合上、それでは不都合が有るというのは分かるのですが…。
意識を飛ばすというギミックというか、テーマに関しては…微妙。若い肉体に経験豊富な魂で危機に立ち向かう、ってのはまあ、ありがちですが、思考だとか意識だとか自我だとかそーゆーのは所詮脳内の電気的だか化学的だかの反応の産物だと考えると、ロボトミー手術で脳ごと他人と入れ替える以上に荒唐無稽に感じてしまうと言う意味で、私とは相性が悪かったです。


あとはキャラ毎の感想とか一言。
ファイって結局何者?ラテン語が読める。ただし、専門用語は読めない。コンピュータ関連に有る程度精通している。妙に高い行動力と判断力。次作でも関係してくるみたいな書きっぷりですが…。とはいえ、火星探査の模擬実験施設のメンバーとも思えないですし。医者とかだと、カルテ書き用にラテン語使ったりとか考えられなくはないのかもですが(特に母国語が英語圏なら)、それにしては若い上に医療関連の資格持ちと言われた時に名乗り出ていないし…。
茜に関して…。人ではない何かに成り下がってますなぁ。流石能力者で修羅場を経験してきただけありますね。2029年の段階でも既に。つーか、ガスマスクかぶった茜再び、というか、あのガスマスクを外すところは初めてですね。Kの言っていた彼女にとって一番大切な人というのは誰のことだったのでしょう。
K。基本的には、悪い奴ではないですが、打算的ではありますね。
ディオ。クレイドールズで最も優秀な工作員にしては、悪役を一手に引き受けているせいか、自分本位の信用できない奴、という感じが強くて微妙。工作員が一番信頼されていないってどうなんよ?
四葉。わりと鬼畜。というか、普通に根性腐ってますな。
アリス。敏腕捜査員のはずが、案外頼りない…。
ルナ。一番の善人&癒し系は人じゃなかった。死ぬ恐れがないならいくらでも善人で居られますってことか。
天明寺。クォーク至上主義なのか茜至上主義なのか、スタンスがはっきりしない人。どっちも大事なんでしょうけど。それが割り切れないから人なんでしょうけど。ところで、ゼロボスを良く知っている、の下りは、所長室でホログラムを見たからなんですかね?奴に制裁を加えるみたいなことを言っていたのはシグマに対してなんでしょうか。
クォーク。稀に良くいる天才少年、爪を隠した鷹…かと思ったが、ただの子供だった…。
Alternativeの最後。結局世界を救うのはプレーヤーだ、というベタなオチですか。昔見たNever Ending Storyのビデオを思い出します。