3回目:戦闘の流れ

何時まで経っても近接戦闘の話に到達しませんが、今回は前回の予告通り、『戦闘の流れ』に関して押さえておきたいと思います。
戦闘の流れと言っていますのは、1回のバトルにおける流れ、1ターンの攻防などの単位でのお話です。前回のオフィ戦全体というマクロな話から、ミクロな話に展開していくための橋頭堡と言ったところでしょうか。
今回の話も、マニュアルに記載されている内容中心となりますし、有る程度慣れれば当たり前と捉えていることが中心となると思いますが、先の話をする前に前提知識としておきたい内容と判断しました。

戦闘の基本

戦闘は10ターンで構成され、その10ターンの間に相手のLPを0にすれば勝ち、自分のLPが0になれば負け、それ以外は引き分けとなる。また、両者のLPが同時に0になった場合にも引き分けとなる*1。なお、ミッションの場合、引き分けも全て失敗扱いです*2
1ターンの長さは約10秒*3で、その間にお互いの神姫は1回の移動と攻撃を行う。

移動

1ターンにおける移動回数は1回のみであるが、移動を相手の攻撃によって中断された場合は継続しての移動が可能である。1ターンにおける移動の最大時間は6秒間で、移動できる距離(あるいは目的距離に到達できるまでにかかる時間)は神姫の機動力に依存する。当然、機動力によっては、移動したい位置に移動できないこともある。また、1ターンにおける移動は0秒の時点から開始し、お互いの神姫が同時に移動することもあるため、やはり、目的とする距離に到達できない場合も出てくる。
同じ神姫が、前進で移動できる距離は後退で移動できる距離より長くなっている。これは、前進は後退の1.25倍の距離を移動できるとして知られている。一般的に6秒間かけて後退できる距離を、その神姫の機動力という場合が多く、前進の場合はその1.25倍と計算したり、1.25倍した数字自体を前進機動などと表現する場合もある*4。なお、機動力の計算方法や考察に関しては、それだけで1回分のネタになるので、今回は得に取り扱わない。機会が有ればそのうち書きたいですが。
移動に関する例外としては、移動スキルとサプリメント(ヂェリカン)が有る。移動スキルは、SPを消費しつつ平常より高速な移動が可能となるものです。移動スキルには、個々の移動スキル毎の特殊効果も有る場合がある。移動スキルで移動中に、相手から攻撃された場合には、以降残りの時間は通常移動となることにも注意が必要。
サプリメントに関しては、移動の代わりに摂取を行うので、そのターンの移動はできなくなる。

攻撃と回避・防御

攻撃行動には準備行動であるPre-Attackと攻撃後の制動であるPost-Attackが存在する。すなわち、攻撃の流れは次のようになる。

  1. 移動(Move)で理想距離に到達(移動無しと判断したならこの部分は無しに)
  2. 武器を構える(準備開始、なおスキルの場合はアニメーションとしては表示されず)
  3. Pre-Attack終了で攻撃(攻撃後可能なら追撃を行う場合も)
  4. 攻撃後制動を開始
  5. Post-Attack終了でWait状態に

さて、上記の流れを踏まえた上で、それぞれの性質に関して。
まず、準備時間、制動時間は武器及びスキルに固有の値であり、基本的には増減しない(現在のところ例外として特定のコーディネートにより準備が半減する場合がある)。この準備及び制動の違いが、その武器・スキルの使いやすさや用途に大きく影響を及ぼす点に注意しておきたい。その理由に関しては以下で説明する。
神姫の状態は上の流れでMove→Pre-Attack→Attack→Post-Attack→Waitと変化していく。これらの状態の違いは、特に被攻撃時に可能な対処行動の違いとなる。つまり、どの状況であるかによって、回避、防御さらには反撃のいずれの行動が可能であるかが異なるという違いがあるわけである。以下に表にまとめてみよう。

状態 回避 防御 反撃
Move × ×
Pre-Attack ×
Attack - - -
Post-Attack × ×
Wait ×
○:神姫にそのつもりがあれば100%可能な行動
△:運が良ければ取れるかもしれない行動(4回に1回程度)
×:取ることができない行動

以上のようになる。まあ、上に関してはいくつか例外が存在するが、それは追って触れる。まずは、状態別に特徴を見ておく。
Move中は回避のみが可能な状態である。この間に攻撃を受けると(可能なら)回避を行った後にさらに移動を続けることが可能である。Pre-Attack中は回避も防御も可能であるが、運に左右され、多くの場合は無防備になる(が、運が良ければ何度も回避・防御できることもある)。唯一、確実に可能な行動は防御スキルによる防御である。これはSPが存在し、神姫にそのつもりがあれば100%発生する*5。Attack中は攻撃中なので、その間に相手から攻撃を受けることは基本的に無い。Post-Attackは攻撃後の無防備な状態で回避・防御共に不能であるが、反撃スキルが発動するのはこの状態のみである。最後にWait状態になると回避、防御共に可能となる。
それでは、回避と防御という視点でも見ておこう。回避はPre-AttackおよびPost-Attack中を除いて確実に可能である。また、反撃スキルが回避思考のスキルであるため、反撃スキルが使用可能であればPost-Attack中には反撃で対応することができる。もちろん、反撃スキルにはSPが必要だし、反撃スキルが発動できる武装も必要なので万能ではないが、Post-Attackに唯一行える行動であると同時に、相手の攻撃を完全に無効化してダメージを与えることができる点で、非常に大きなメリットを有する。
防御に関しては、確実に行えるのはWait中のみであり、防御スキルを用いればPre-Attack中にも可能なるが、全体に回避より条件が厳しくなっている。一方で、防御行動は、防御レベル(正確には素体の防御性能)を高め、装備による防御補正を高め、ガードを行った場合に、大きなダメージ軽減効果が得られると言う点で回避行動より多くのダメージを軽減できる場合があると言う特徴がある。特に、必中であるスキルによるダメージも軽減できるという点で優れている。また、防御中はダウンをしないという利点もある(必ずダウン回避動作になる)。

戦い方の一例

あくまで一例であるが、以上で説明した、武器の準備や制動を利用した典型的な戦い方についていくつかパターンを紹介しておこう。

回避型

回避レベルと回避補正を高めることでダメージを軽減して戦うタイプ。回避自体が状況に左右されずに行える行動であるので武器選びの制約は少なめ。極端に準備や制動が長い武器は不利になりかねないが。反撃スキルを併用することも可能。移動することを前提とした戦い方をする場合にも向いている。初心者からオススメできる戦い方と言える。

反撃型

積極的に反撃スキルで相手の攻撃を無効化しつつダメージを与えていくことを目的とした型。回避型の一つのバリエーションとも言えるが、反撃型とまで言う場合はかなり偏らせた戦い方を指す場合が多い。また、攻撃命中型の神姫が通常攻撃で大きなダメージを叩き出しつつ、生き残る手段として反撃を併用するパターンもあるが、一方で、SP型の神姫が高い最大SP量で、反撃を行える頻度を高め、高威力の反撃スキルでダメージを与えていくパターンも存在する。一般に、反撃型と呼ぶ場合、後者を指すことが多い。
スキルであっても一方的に無効化して攻撃を加えることができるため、回避型の弱点であるスキル攻撃に対する対処方法としても優秀。反撃は相手に防御行動を取られないといった利点も存在する。
反撃を行うためには、準備時間が短く、制動時間が長い武器を使うことで、相手の攻撃をPost-Attack中に受けるようにすることが基本。その性質も持つものとして槍系の武器が多い。かつては忍者型フブキのSクラス到達アチーブメントであるパラソルスピアと侍型紅緒の基本セットにある怨徹骨髄「エンテツコツズイ」を組み合わせた戦い方が一世を風靡した*6。現在では対パラソルスピア用の反撃誘発用武器となるアスパラスピアや代替武器として桜スピア、つくしスピア、アイシクルスピア、ツリーランスなど、多様な槍が存在しており、ややハードルが低くなった一方で、反撃無効武器やスキルが増えたことで、対処がしやすくなったという事実も存在する。あとは、反撃頻度がSP量に大きく依存し、SP量が少ない場合には、Post-Attackの無防備な状態を敵に晒す頻度を高めるだけの結果になりかねない*7。攻撃スキルとの相性もイマイチなので、攻撃スキル無しの武装セットとしても良いが、その場合は何らかの理由で反撃が取れなかったら手も足も出なくなる…。また、従来から遠距離型には無力な場合も…。はまれば強い型だがやはり万能ではない。
反撃を狙う場合、相手の武装と自分の武装の相性を把握する必要がある(準備・制動の時間や射程、さらには彼我の機動力など)。そのため、やや難易度は高い…はずだったが、前述の通り通常攻撃の暴発の危険性が少ない怨徹骨髄の出現で、割と何も考えなくても反撃型が作れるようになった。また、反撃が困難な場合には通常の回避SP型として戦う選択肢ももちろん存在する。

防御型(要塞型)

防御によるダメージ軽減を重視した型。防御レベル、防御補正を高める一方で、回避は完全に無視する場合が多い。基本方針は、移動せず、先に攻撃して、相手に攻撃される前に制動を終わらせてしまうこと。そのため、射程範囲が長く、準備、制動共に短い武器が好まれる。
武装としては典型的なのが皿ミソ要塞などと呼ばれる型。アルヴォLP4ハンドガ*8とフライングソーサー、それにミサイルを組み合わせて戦う型。SP重視で高命中の武器をかすらせてミサイルで追撃する場合が多いが、攻撃力をある程度高めて皿で撃墜するなども可能。なお防御スキルを併用すると生き残る確率は非常に高くなるが、一方で決定力を欠くため勝率は激減する。
相対的に見て、回避型と比較して安定して堅いこと、また、相手の命中のパラメータを実質無視していることなどが利点。さらに、殆どの場合、先制攻撃を行うため、先に攻撃されてロスト・スタンして攻撃できなかった、とかのリスクが少ない*9。また、いずれは半減盾も装備できるようになる、など。
基本的に弱点は割と多く、また時代の変遷と共にその強弱は大きく変化してきた型である。現在は、防御不能攻撃、スキルの多さと、全距離適性の維持ができなくなったことによって、割と不遇と言って良いと思われる*10

防御スキル使用攻命型

攻撃命中型の神姫に防御スキルを使わせる型である。攻撃命中型自体が通常武器での攻撃力を重視した型であり、その反面、生き残るための性能が低い場合が多い。そのような短期決戦型の神姫に防御スキルを使用させて、ターンを少しでも稼ぐ、という戦い方である。
防御スキルは実のところ防御型との相性はそれほど良くはない。これは、防御型の場合、有る程度SPに頼った戦い方になるが、防御スキルの消費SPが比較的少ないために優先的に防御スキルを使用されてしまう結果、火力不足に陥りやすいこと、さらに、防御スキルは神姫の防御性能に影響されないため、防御スキルを使用した場合にダメージが増える場合さえあることが理由である。そのため、総じて元の防御性能が低く、SPに頼った戦い方をしない神姫に向いたスキルとなっている。
この型の場合、利点として、大剣などの準備の長い武器の攻撃のPre-Attackにて防御スキルで防御できる場合が増えることが挙げられる。そもそも、通常の回避や防御ではほぼ焼け石に水状態の攻命型の場合、何ターンかに1回の防御スキルだけでも十分に価値があると言える。代わりに、準備や制動は長いが、攻撃力が高い武器で大きなダメージを与え短期決戦を狙う。
この型の場合、先制攻撃を受けることが前提となるため、ダウン、スタン、ロストのいずれに関しても、気を配る必要がある。特にロストやスタンが元々低い素体の神姫に関してはあまり向いていない戦い方と言える。一方、普段から回避をさせるか防御をさせるかを、指示で選択させられるようにしておけば、相手によって、反撃を利用した型か防御スキルを利用した型かを選択することも可能となる。もちろん、移動スキルを使用することも可能である。

後書き

さて、有る程度、戦闘における状態に関する説明をしてきました。とりあえず、基本となる回避、防御といった行動との関係を説明する必要があったためです。一方、戦闘における準備と制動の重要さに関しては、これだけではまだ半分しか扱えておりません。それは、武器のダウン値とノックバック、ついでにスタン値の話をしていないためです。そこで、次回では、ダウン値・スタン値の説明とノックバックに関して説明した後に、特に序盤で良く発生する近接戦闘に関するお話を書きたいと思っております。

*1:これが起きるようになったのは最初はグングニル自傷ダメージだけでしたが、その後デザート、ボルケーノの導入で一気に一般的に

*2:〜を何体倒せみたいなフェスタのミッションだと同時LP0による引き分けは成功と言えなくはないんじゃないか!と思うときもありますが

*3:戦闘中の行動で、準備、硬直の長い武器を使用するとこれを超えることはある、が別に次のターンになんらかの制約があるということはない

*4:これに関しては公式的な決まりは無いと思われるが、いくつかの理由からこの呼び方が定着している。1つは、かつて前進機動が後退機動の1.5倍の早さだった頃があり、これが現在の1.25倍に修正されたという経緯から後退機動が機動力の1倍、前進機動が1.25倍という計算がされていると推測されるということ。もう1つは装備機動の数字が機動力に与える影響から。詳細は機会が有れば

*5:もちろん防御不能の攻撃相手には無理だが

*6:特に花型ジルダリア向けの戦い方として

*7:攻命型相手だと2回反撃取ったけど3回殴られた分で負けた、とか普通にあり得るので

*8:カロッテP12という選択肢もあるが、ダウン値が全くないこととスキルが後半になるにつれてどんどん邪魔になる点で個人的には使わない、射程範囲の違いもあるので好みと言えば好みだが…

*9:個人的には犬型とか犬型とか犬型とか、あと犬型とかにオススメ

*10:とはいえ、全く勝てないかと言われるとそういうわけでもなく、逆に対策してない子も多いために、最近のダイヤ3子でも普通にS到達はできた