フィンランド2日目

2日目の朝です。とりあえず、少し遅れ気味ですが、今日から学会に参加すべく、スーツを着込んで会場に向かいます。場所はトゥルク大学とのことで大体の場所は分かっているので、まあ、適当に近くまで行けば掲示を見てたどり着けることでしょう。……チョコラテのように甘かった。

なんとなく、会場付近に行けば、それなりに掲示があって、たどり着けるものだろうと思っていました。しかし、まったくそんな気配は無く。まあ、天気は晴れで、スーツを着込んでいるので少し暑いですが散歩日和とも言えなくはないので、大学の敷地内をひたすら散歩します。

まったく、見つかりません。少しずつ探索範囲を広げつつ歩いていくのですが、雰囲気もあまり私の知る大学らしくもなく。たとえば、大学の構内であると思われるのに、普通に1戸建の住宅地みたいなエリアがあったり…。ひょっとしてこれは大学構内の寮というか、借家?なんて思いながら歩き回ります。まあ、借家とかだとすると大学の構内でも外周の部分なのでしょうし、もう少し中心のほうに向かうべきなのでしょう。ちなみに、歩いてみて中心と思われる方向はわかったのですが、簡単に言うと丘の頂上の方らしく、上るのがしんどいので自然に避けていた模様。

諦めて、丘の上に上るとなんだか、白くてガラス張りの建物が。そしてついに、学会のポスターを発見。矢印に沿って入り口へ向かうと…。誰もいない。…プログラムと照らし合わせると、どうもここの会場は朝の最初の挨拶用の会場としてしか使われないらしい。また、一説ではもうひとつの会場までは5〜10分ほどかかるとか聞いていたので、こことは違う別の建物なのだろうと…。しかし、その建物がどこか、皆目検討がつかないのですよ。

再び適当に歩き回るが、探索開始から1時間ほど経過したにもかかわらず見つかる気配はなし。というか、学会なのに、それらしい人にまったく会わないのですよ。仕方が無いので先の学会のポスターのあった建物に。どうやら、ここは大学の中心の建物のひとつらしい。人に尋ねてみようと思うも、行き先となる建物の名前さえ知らないのですよね…。さすが、超いきあたりばったり。とはいえ、それでは埒が明かないので、ノートパソコンからあらかじめダウンロードしておいた学会のプログラムでも参照して、建物の名前のヒントでも探ろう…と、ベンチに腰掛けてノートパソコンを叩いていた所に…フランス人現る!

なんか、私の格好から(まあ、東洋人でなおかつ大学のキャンパスでは場違いなスーツ姿だし)学会関係者とあたりをつけて、同じようにさまよっていたフランス人に声をかけられました。どうも、大学で研究されている先生らしい。お互いに同じ境遇であることを確認し、共同戦線を張ることに…。

とりあえず、先ほどの建物の中を2人してうろついていたら不審者と思われたのでしょう、なんか、トゥルク大学関係者の召喚に成功。フランス人が交渉開始。でも行き先の建物の名前も知らないんだけどね…。仕方ないので、フランス人が交渉している間に先ほど起動したPCを用いてプログラムを確認。これか?ICTビルディング?とりあえず、その単語をトゥルク大学関係者に「くらぇ!!」とばかりにぶつける。あ、なんか反応有り。

どうも、ここからは少々はなれたところらしく、とにかく、ここの建物からこっちの方向にずっと突っ切っていって、円形の建物の向こう側にあるよ、ということらしい。礼を言い、その方角に向かって歩くが…。あれ?なんか、大学の端に至り道路がT字路に…。というか、真正面に向かうと崖と言うか、急勾配なんすけど…。

そこで、フランス人、何の根拠も無さそうなのですが、きっとこっちだと、90度別の方角を指す。まあ、仕方ないと思いそっちに従って練り歩く。円形の建物は見当たらず、なんか、トゥルク大学からトゥルク経済大学かなんかに離れてきてしまった…。良く分からないので、再度その経済大学の建物から出てきた学生さんを捕まえて、質問してみる。それは、トゥルク大学の建物でここの経済大学とは関係ないんだけど…と前置きしつつも教えてくれる。どもう、そのICTビルディング、大学の敷地からは外れた方角にあるらしい。交差点を上って500mほど行くように言われた。

なんか、坂を上っていくのだが、それらしい建物がすぐには見当たらず。フランス人少し日和はじめる。まあ、500mはアテにならないと思っていたが、方向に関しては説明の口ぶりから間違いなさそうだったので、今回は私が押し切る。と、丘の上のほうに円形状の建物が。

うん、最初に聞いた人の指し示した方角とは90度ずれていたし、その円形の建物は、その聞いた場所から1kmほど離れていたけど、確かに円形の建物はあった。…わ・か・る・かっ!

その向こうがの建物がなんとなくそれっぽいと言うことで突貫っ!普通のオフィスビルだった。しょうがないので、なんか歩いてるおねーさんを捕まえて聞いてみる。やはり別の建物らしく、裏口から、そこの隣の建物と案内してもらう。

そして、感動の到着!裏口からだけどな!というわけで、裏口から入って入り口の受付に回って、受付を済ませる。私と件のフランス人は学会自体は別の学会なので、そこでお別れです。…なんか、受付でもめてるぞフランス人…。私のほうはと言うと、午後のセッションにはギリギリ間に合ったらしく、そちらに参加するため、フランス人に声をかけ、礼をいい別れを惜しんだ後、学会に参加しましたとさ。

というわけで、以上で学会会場探索編、終了です。