引き続きフロンティアに関して思うこと

まあ、一言で言うと、とにかく、PC向けオンラインゲームとして、ドスを移植した事に関してはお疲れ様です…が、モンハンシリーズとしてみたとき、落第点しかあげられないと思います。今までと大きく異なるプラットフォームにおいて(もっとも、カプコンで見た場合、PCへのゲームの移植そのものはかなり行われていますが)、オンライン専用ゲームの開発および運営を行うという、いわば実験的な要素が強い気はしますし、継続されているアップデートを見ている限りでは、開発陣が奮戦されているのであろうことは、感じ取れます。しかしながら、ゲームとしての本質の部分に関する、調整、手入れがあまりに疎かなのではないか?という、印象が拭い去れません。
現状、私自身は、比較的最近PCを新調したこともあり、ハイスペック寄りの設定でプレーさせていただいておりますが、解像度の差が大きいためドスと比較するとかなり綺麗に見えます。そういった点において目新しさはあるのですが…。
問題というか、ゲーム製作の姿勢に関して疑問を感じる点を挙げますと、マップの使いまわし、武器関係のデータの使いまわし、調合リストの使いまわし、交換内容の使いまわしなどを行っている点です。ドスの完全移植なのでしたら、それで構わないと思うのですが、先日も記述しましたように、オン専用となったこと、また、さまざまな仕様変更によりかなり別のゲームになっているにもかかわらず、ゲームの基礎を担う部分の設定の見直しがかなり疎かにされたように見えるのです。
例えば、マップの使いまわしに関しまして。ドスに対してMHP2ndにおいても基本的なマップの形状は同一でした。むしろ、新規マップがある分、MHP2ndより頑張っているという見方もあるかもしれません。しかしながら、体感で申し上げますと、ほとんどの採取などの設定を含めて、そのまま使いまわしているように感じられることに問題があると感じております。MHP2ndでは季節という概念を導入されておりませんでした。そのため、採取データや採取物は全くの別物となっておりました。一方、フロンティアにおきましては、マップ上の採取はドスのデータをそのまま使用し、新規素材(正確にはドスに無かったために採取、剥ぎ取りなどに組み込まれていない素材)はとりあえずイベント、イベント専用の新マップに丸投げという方針が見て取れます。まあ、ドスをプレーした者としましては、基本的な部分が踏襲されておりますので、楽は楽なのですが、そういったところも、少し見直せば、もう少し楽しめる、ひいては、より長期的にプレーできたのではないかと思うわけです。季節の差も無いMHP2ndであっても、私にとっては、変化を楽しむ位の部分があって良かったと感じております。
武器防具関係に関しまして。防具や装飾品などは、モンスターの強度の変化や、ドスにて問題にされていた強化と必要素材の面の改善のためであると推測しておりますが、大幅な変更が行われました。これらの変更に関しましては、好みなどは個々人であると思いますが、私個人としては、特に語るべき部分でもないと思っております。と言いますのも、これは、バランス調整が行われた結果であり、開発側の出した結論なのですから、その上で、プレーしてしかるべきと思うからです。また、武器に関しましても、ドスにおいてあまりに強すぎたと判断された双剣類に調整が加えられたり、その他の武器も調整がなされたりしている模様ですが、これも、ゲームバランス調整の結果であり、個人的な感情面にしかならないと思っております。では、どの部分に問題を感じているか、なのですが、基本的な武器の性能や強化の流れはドスをそのまま使用しているにもかかわらず、MHP2ndにおいて使用された新規武器が後付のように組み込まれており、なおかつ、それらの性能はMHP2ndをそのまま踏襲しているように見える点です。そういう点において、調整や検討が正しく行われた結果とは到底思えないのです。
ドスとMHP2ndはゲームバランスの面で携帯ゲーム機であるという性質もあってか、かなり別物に仕上がっております。そのため、同名の武器であってもMHP2ndでは大幅に強化されていたものなどが多く存在していました。一方で、MHP2ndでの新規武器は、MHP2ndでのバランス取りがなされた武器になっております。それらを、そのままのパラメータで追加した結果、私には明らかにそれらの武器がドスから引き継いだ武器より性能面で秀でているように見えるのです。勘違いしていただきたくないのは、私は、そういった武器が追加されたことの良し悪しや、それらを使用するとかしないべきだとか、そんなことを言いたいわけではなくて、そういう様子を見る限り、行われてしかるべき性能などの調整が本当に正しく行われた結果に到底見えないと申し上げているわけです。早い話が、ゲームを構成する武器の性能と言う大事なファクターにおいて手抜いてない?と。武器の基本的なパラメータはすべてドスを踏襲して、武器の系統毎の基本的な攻撃力などの調整だけが行う、ドスに若干の調整が加えられた移植の予定が、MHP2ndでの新規武器も追加して欲しいという欲求に対して、そのまま、追加しただけなのだとしたら、不用意と言わざるを得ません。
調合リストや交換内容に関しましては、ドスにおけるオフ用のアイテムまでも踏襲されているように見える部分があるのですが、これはどうなのでしょう?古塔の断章を集めるなどはオフ用のイベント(というかお遣い?)だったはずですが、公式ページの調合リストにもそのまま載っています…。すでに、塔に関しましては各種イベントにて、行くことができる状況ですが(それ以前はHR40試験のみ行けたとか伺っておりますが)、では、このアイテムは、どのように入手して、何に使用するのでしょう?そもそも、季節がランド毎に異なる仕様になったために、ドスのような、古龍の出現方法を採用できなくなり、また、長期的なプレーを促進するため(当然商業目的ですからそれを悪いと言うつもりはありません)イベントでの受注という形式となっていると理解しておりますが、では、酒場などでクエストエリアで検索する際に出てくる古搭というエリアに意味はあるのですか?私には、こういう細かい部分でいい加減な仕事をしているように見えて、開発そのものが大変であろうと言うことは想像できても、良い仕事をしているとは感じられないのです。

武器の性能の調整などは、多分、後に強行することは可能でしょうが、不満が噴出する温床になりかねませんので、慎重に行って頂きたいところです。しかしながら、ガンランスなどは、ドスとMHP2ndで性能差が歴然としており(特に属性面で)、現状では最終的な強化まで行き着けない武器が依然多いながらも、ドスに存在したものはドスの性能のまま、MHP2ndにて追加されたものはMHP2ndの性能のまま、ということになりそうに思えて仕方がありません。現状で、データが存在していないのですから、せめてこれらだけでも、対策してくださることを切望してやみません。
また、ソロ用クエストも、モノブロスモノブロス亜種、ナナと新規モンスターのみとか、そういう心算でないことを祈ります。現在は、ゲームとしてのハードルを上げることで、熟練者にはやりがいがあるゲームに仕上がっている気はしますが…残念ながら、このままでは長期的にプレーし続けようという意欲はあまり沸いてきませんね…。