実況動画を作ってみた

とりあえず、前回の書いたとおり、実況環境を構築してみたので、実際に動画を作って使ってないニコニコのアカウントでアップロードしてみました。内容自体は何でも良かったので、とりあえず楽に撮れるMHP3の狩り動画でも適当に。今更ですし、特に何かポリシーがあってやってるモノでもないので、面白いものでは無いとは思いますが。


前編
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後編
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で、実際にやってみると、思っていた以上に色々と勉強になりました。細かいところまで書いていても仕方がないので省略しますが、基本的には以下を参照してAviUtlを用いて、その通りやってみました。
http://www18.atwiki.jp/live2ch/pages/165.html
http://www18.atwiki.jp/live2ch/pages/166.html
http://nicowiki.com/aviutl_h264.html
リンクの内容から分かるとおり、今回はH.264に挑戦してみることに。楽な例としてDivXなども紹介されていましたが、かつて一斉を風靡したとはいえ、流石に今更という感も少しあり。書かれている通り、様々なソフト・プラグインをダウンロードしてきては突っ込んでみるという作業が必要でしたが、何とかきちんと動作するところまで持って行けました。


最初に行ったのは動画から黒枠を切り取る作業。PSPの画面ですので480×272のほぼ16:9なわけで、これが、MonsterX-iで取り込んだ段階では720×480なため、その差分を切り取ってやる必要があるわけで。方法は、http://www18.atwiki.jp/live2ch/pages/179.html#id_c1d69b9e参照。後の作業も含めて全てAviUtlに頼っていますので、これもAviUtlを用いた方法を採用しています。
次に、プラグインが音声を取り込めなかった問題を解決するために、元の動画から音声を抽出することに。http://www18.atwiki.jp/live2ch/pages/165.html#id_b904e5f4参照。MediaCoderは、ミラーサーバのリンク切れやFTPの接続数制限などで、中々落ちてこず時間がかかってしまいましたが、動作はきちんとしてます。かなり詳細な設定が可能っぽいですし。ただ、落ちてこない、大陸産、起動の度にブラウザ開きに来る、何故かタスクトレイ常駐型など気になるところも無くはなく。まあ、代替となりそうなソフトは色々有りそうですが…。
次に、字幕を加える編集作業に。ニコニコの投稿者コメントとかで良いのでしょうけど、単純に動画の中に埋め込むのをやってみたかったという。用いたのはAviUtlの拡張編集プラグインの機能。拡張編集プラグインをダウンロードした上でAviUtlと同じフォルダに放り込み、[設定]>[拡張編集の設定]で開くウィンドウから作成してみました。実際にはこの拡張編集、単純なテキストを埋め込むなんて程度のものではなく、レイヤー管理が可能で、動画とか、別の画像を重ね合わせたり、フィルタ効果で映像を加工したりと、色々出来る模様。今回は1つのレイヤーだけを用いて、簡単な字幕を付けてみた程度ですが。
今回は、動画のサイズから考えて30分を2つに分割してみることに。これも、AviUtlの[編集]>[選択範囲のフレーム切り出し]または[選択範囲のフレーム削除]で対応。最初はイマイチ分かっていなかった範囲選択ですが、メイン画面の右下の2つのボタンで始点、終点を選択することができるらしく。該当のフレームまで、スライダーバーを操作したり、スライダーバーの右側のボタンでフレームを前後させたり、あるいは拡張編集のウィンドウを開いていればその上で赤い縦棒を操作して前後することも可能でした。特に拡張編集ウィンドウは時間方向の縮尺が変えられるので、任意のフレームに移動する目的だけでも十分に便利でした。
動画の加工を終えて最後にするのがエンコード。まずは、各種プラグインなどの環境を整えることに。x264出力のプラグインは、現在は拡張 x264 出力(GUI) Exが最新となっており、Vipで初心者が〜の方とは、設定項目が少し変わっていたりしましたが、まあなんとか。というか、参照プログラムの場所指定と、品質の指定くらいで、分からない項目はデフォルトで何とかなる感じでしたが…。
とりあえず、ニコニコ動画の一般会員の動画サイズの上限である40Mbyteに収まる程度に計算して品質を設定、エンコードしてみることに。1度目はプラグインの1つの参照先を設定し忘れていて失敗。2度目で前編のエンコードに成功。後編は少し時間が長い分、映像のビットレートを落としてみたら…かなり汚い感じに…。まあ、ただでさえ動きが激しい映像ですからねぇ…。仕方ないので、音声の品質を劣化させたら、今度は一部効果音がやや不快になりましたが…そこでとりあえず妥協。有る程度品質に拘るなら、かつかつ分割していけば良いわけですし(ビットレートの上限も有るので限界は当然ありますが)そのつもりが無い以上、この辺で終了しておくことにしました。


さてさて、そんな感じで、色々弄ってみて遊んでいたわけですが。なんというか、感心しますねぇ。PT2を弄っていた時もそうでしたが、この辺のソフト周りのデキは凄いですね。こういうプラグイン参照型のソフトががフリーで公開されていて、公開されている各種コーデックを利用して、素人でも複雑なことができる環境が構築できるという。ソフトの更新頻度の高さは商用ソフトの比ではなく(モノにもよりますが)、作者のその分野に対する見識の深さは、設定項目一つみるだけで分かるほどで。逆にここまでのモノが、一部の方々の情熱を元に提供されていて、万人がその恩恵にあずかれる環境にあるということに、改めて感心させられるというか。
しかし…ハードルの高さの違いはありますが、これだけのものが無償で手に入るというのは、ソフトウェアを売って商売をするということの難しさを改めて感じさせられますね。結局はサポートや信頼、個別の要望への対応といったサービスの部分しか残らないのかなぁ…などと思いつつ。ただ、それ自体は、こういったソフトを開発できる各分野に関する知識を併せ持った、ソフトウェア技術者の(主に収入的な面での)地位を脅かす方向に働きそうで…。まあ、結局はバランスというか、落としどころに自然に至るのでしょうけど。そういう意味では、ちょっと複雑な気分です。