とある魔術の禁書目録1巻、読取

読み取ったで読取…って、いや、うん、スキャナやコピー機じゃないんだからさ…。
禁書目録、なんかお店に行くと、もう古典の域に達しているように見えますが、ようやく1巻を読んだわけです。そして、現在2巻目も読み始めているわけですが、あー、これは敵わんなぁ、という印象。そもそも、敵う敵わないじゃない、というツッコミも有るとは思いますが、私にとってはこういうのは書き手と読み手の勝負みたいに感じる部分もあるわけで…。そういう中で、世界を作り上げる力、みたいな部分に敵わないなぁ、と感じました。それだけでワクワクしてくるような、エピソードを勝手に考えたくなってくるような、そういう舞台設定というか世界観というか。設定そのものは全然違いますが、現実世界から乖離した別世界という繋がりで、GPMの第5世界みたいだなぁ、となんとなく(アレも現実世界が位置する第7世界から魔法寄りに進んだ平行世界、みたいな話だったと思うので)。
で、その背景にある科学と魔術という2つの力または価値観が対立軸として存在しているわけですが…これがまた、面白い。一般的に我々の認識から言えば、我々にとっては科学の方が身近であると思います。しかし、この世界における科学と魔術という話で言うと、どちらも等しく胡散臭い。どちらも等しく嘘なんですよね。対立を公平に描くために、読者に公平に読ませるために、あえて科学を遠ざける、あるいは先を行かせている。そういう風に感じました。
さてさて、2巻以降は世界観に感心する、という部分はどんどん減っていくわけですが、変わらず感心するあるいは関心を持たせる内容で有ることを期待したいですね(その分、作品世界への愛着が湧いてくるわけですが)。