F1カナダGP

最後に、深夜にスタートのF1カナダGPを見ていました。佐藤琢磨は予選でスピン、マシンにもダメージがあったのかスペアカーでピットスタートです。ちなみに、ピットスタートの場合、ピットレーンの100km/hの速度制限があるため、スタートとしては不利なんですが、給油やセッティングの変更などを予選の後でできます。通常のグリッドからスタートする場合、予選終了直後からマシンはガレージに格納され、手を加えることは許されません。
カナダのジル=ヴィルヌーヴサーキット(70周)は高速サーキットで、カーブの速度より、直線速度が重視されるサーキットで、シャシーの開発では、フェラーリに1歩も2歩も先をいかれている2番手陣営にも勝機はあるかと思われます。オーバーテイクポイントも多いので、多くのバトルが期待できそうです。
予選トップは、ラルフ・シューマッハ佐藤琢磨のチームメイト、ジェンソン・バトンは2位でフロントロー(最前列)からのスタートです。フェラーリ陣営は、6,7位でした。前述の通り、予選後の給油ができないため、チームの戦略によって、燃料等裁量が違います。今回は3ストップが主体と見られる中、フェラーリ陣営は、2ストップ作戦のため、燃料の搭載量が多かったようです。
そして、レース開始。いきなり、接触事故が発生。ピットスタートだった佐藤琢磨も、その事故の影響で、渋滞したコーナーで足止めを食います。幸い巻き込まれはしなかった様子。
上位は、逃げるラルフを追うバトン。序盤は、3ストップ陣がやはり早い。その後、十数周頃から、ピットストップに入り入り始めると同時に、車重が軽くなったフェラーリがプッシュし始めます。このあたりのレース展開のうまさはさすがという感じです。逆に、個人的に好きなマクラーレンは、3ストップ作戦なのに、このタイム…という感じで、ちょっと寂しかったです。
ピットストップ回数が多く、めまぐるしく順位が入れ替わる中、中盤にてようやく、構図が見えてきます。一見、今ひとつ精彩を欠くように見えていたミハエル・シューマッハですが、3ストップ陣の2回目のピットストップが終わるころには、しっかりと前線に。セーフティカーが入ることも無い、比較的波乱の少ない展開だったにもかかわらず、きちんと計算して、しかも着実に、前に出てきていたのでした。それと、逃げるラルフ、バトン、アロンソら、3ストップ陣営。アロンソがリタイアで脱落し、ミハエルの2回目、ラルフの3回目のピットストップが終わった時点で、ミハエルが弟を逆転、ついにトップに。この段階で、ほとんど勝負は決し、残りは危なげの無い走りで、ミハエルが優勝。2位はラルフ、以下、バリチェロモントーヤ、バトンと続きました。佐藤は結局エンジンブローでリタイア。
まあ、なんと言うか、面白かったです。オーバーテイクもそれなりに有りましたし、見ていて飽きなかったですね。