赤の9番[隷従]

割と放置されていましたが、一気に読み切りました。主人公つくし君の序盤からの気弱さと妄想っぷりとに耐えられずに何度挫折したことか。これは、アレだね、きっと同族嫌悪!…流石に、違う気もする…。
設定的には面白いですね。もっとも、その設定に辿り着く前に、何度も挫折させられましたが。他のポケットの望む世界と能力も気になるところです。


以下ネタバレ含むので注意。
気になる点を挙げると、変容する世界は何故この一都市限定なのか?バトルは始まったばかり?途中からのプレーヤーの参加は?そもそも、プレーヤーの条件が現状に対する強い否定だとするといつでも御新規さんいらっしゃい、だし。一度居なくなったポケットは補充されることはないらしい?なら今回が初ゲームだよね?鳥顔の男はどうやって既にチップを溜め込んでいた?(まあ、それは末見の勝手な妄想で1ゲーム目で1枚なり2枚なり増やしていただけかも知れないが)末見が黒12で失ったという1枚のチップは?最初のチップは必ずしも1枚ではない?それとも、そもそもこういうゲームは何度も繰り返されてきた?しかし、新しい世界の有りようが決定した後にまたゲームが行われるのか?だから都市単位で、様々な都市毎に繰り返されてきたとか?こういう、世界の謎、ルールの在り方系は楽しいですね。
ただ、バトルというか駆け引きというかは微妙か。まず、能力差がありすぎ。ぶっちゃけ、勝因が能力の便利さ依存的なところが有るので。能力の発動、効果、条件などが強力すぎるあるいは曖昧。正直、単純なパワーゲームになると途端に面白くなくなる危険性が。ベット数という要因自体が既にパワーゲームを誘発するわけだが。一方で、作品中にもあった疑問で隔意が発動すればベットさせられなくなるというがそれは1対100でも有効なのか?とか、そもそも先にベットされていたものにまでは作用しないんじゃないか?とか、領域に効果と視線に捉えた相手にのみ効果だと、領域側が隠れて効果浴びせ続ければ優位になるのはわかるが、ベット数1vs2とか2vs3ならどうだったのさ、とか、博愛戦の際にはポケット自身にはお互いの力が効いてなかったような気もするんだが貞淑戦では効くようになってるとか。あと、三郷サチ関連では、助けようとする相手の名前も知らない、ましてや知らないことを重要視していない人間を信じるなよ、とか、ルール知ってりゃベット0枚ずつの段階で即座に罠だって気付くだろうが、とか、あの状況で様子見するなら相手がベットしてくるまで様子見か、多くて1枚賭けだろうとか、場合によっては相手の1枚賭けに呼応して赤11にも賭けてサチを守りつつ対抗とか色んな手が有るじゃないか…。あとはあとは、チップの譲渡はいいけど、譲渡したチップを代わりにかけて貰うのはあり?正直、最後のは本来賭けたのはつくしじゃなくて、譲渡された鳥顔と取られても仕方ないような。公正な勝負(?)の結果だから良いのか?でも、その前の回で賭け自体、止められてたよね?

などなど、発想は面白いけど、ちーっと粗いよね、という気がするのですよ。